4. 文の基本構造
発音も品詞もやったことだし、これで心置きなくロジバンの文法に取り掛かれるってもんよ!どんとこい!超常文法!
よし、まずは平叙文からやっていこう。平叙文というのは、要は
何が (何を) (何に) (何へ) どうする/どうであるか
を表す文だよね。つまり、文というのは、「何」を表す部分と、「どうする」を表す部分からなるよね。
まあそりゃそうだよね。「私はこれを食べる」なら「私」「これ」が「何」を表す部分で、「食べる」が「どうする」を表す部分だよね。
だね。「「何」を表す部分」とか「「どうする」を表す部分」ってちょっと長いから、論理学の用語を借りてそれぞれ「項」、「述語」と呼ぶことにしよう。
- 次の日本語文を項と述語に分類してみよう
- あの鳥が青い。
- 男がバーで酒を飲んでいる。
- この人は女だ。
ちょっと頭の整理を…。えっと、まず、「文は述語と項からできている」。
それから、「述語は「どうする」を表す部分のこと」で「項は「何」を表す部分のこと」。どう?合ってる?
バッチリ
よし、じゃあ続きをば。
ほいほい。
ロジバンで述語になれる語句はすべてこんな感じで定義されてます:
- x1 は どうである/どうする
- x1 は x2 を どうする
- x1 は x2 にとって どうである
- x1 は x2 に x3 から x4 で どうする などなど
x1とかx2は項の入る場所、つまり「何」に番号を振ったものだと考えて。
そして、番号の順に項を並べて、その間に述語を挟み込めば文が完成します! あら簡単!
えっと、こういうことかな。
[項1] [述語] [項2] [項3] [項4] …
述語はどの間に挟めばいいの?
どこでもいい けど、大抵の人はソラが書いたみたいに 1番目と2番目の項の間に述語を入れてる ね。
ふーん。なんか英語っぽいね。
いわゆるSVO言語に似た語順だね。なんか適当に単語を並べとくから、問題を解いてみて。
★項として使える語★
- mi
- 私
- do
- あなた
- zo'e
- 何か、誰か、それ
- ti
- これ
- ta
- それ(聴き手の近くにあるもの)
- tu
- あれ
- ra
- 彼、彼女、それ、彼ら、彼女ら、それら
★述語として使える語★
- ninmu
- x1 は女だ
- citka
- x1 は x2 を食べる
- zunle
- x1 は x2 に対して x3 から見ると左方/左側にある
- sanli
- x1 は x2 (所)に x3 (脚/支え)で立つ
- nelci
- x1 は x2(物/事)を好む/好き/気に入っている
- 次の文をロジバンに訳してみよう。
- 私は女だ。
- あなたはこれを食べる。
- 彼女は私から見てあれの左にいる。
- 彼はあそこに(何かしらの脚で)立っている。
- 私はあなたが好きだ。
項を並べて、述語を挟み込むだけだよね。えっと、
- mi ninmu
- do citka ti
- ra zunle tu mi
- ra sanli tu zo’e
- mi nelci do
かな?
そうそう。それで合ってるよ。
述語と項の言葉の意味をしっかり理解してほしかったから少し長引いたけど、実際に文を作るとなると大したことしてないでしょ?
うん、下手すると英語よりシンプルかも。「彼女は私から見てあれの左にある」なんて英語で言えるか自信ないや。
次は課外授業!ちょっと行きたい町があるんだけど…
おーいいね!おでかけ!
○×問題
- ロジバンの文は項と述語からなる。
- 1文につき、項は2つ以上存在してはいけない。
- ロジバンの文では、1番目と2番目の項の間に述語を置くのがデファクトスタンダードとなっている。
- 単語{mi}と{do}はそれぞれ順に「私」、「あなた」という意味である。
-/-問正解!